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コーヒーについて

コーヒーは、アカネ科のコフィア(コーヒーノキ)属の常緑樹で、この種子を加工することで得られる飲料のことを言います。
加工は精製、焙煎、粉砕、抽出など、多段階の工程を必要とします。独特の芳香と複雑な味覚が魅力であると言われています。
コーヒーの生豆の成分は水分、油脂、蛋白、炭水化物、灰分、不揮性酸、アルカロイドですが、化学物質の名称を並べればその種類は数百にも及びます。
さらにそのうちの10%程度はいまだ不明の成分と言われていて、焙煎過程での化学的な変化はさらに複雑に絡み合って、完全に把握することは困難となっています。
もちろんすべての成分がコーヒーの芳香や味覚の原因であるわけではないのですが、コーヒーの人工的な合成はほとんど不可能だといわれています。
コーヒーはアルカロイド含有植物のひとつとして知られています。アルカロイドは「植物に生成し、窒素を持つ、塩基性(つまりアルカリ) の物質」の総称でですが、コーヒーには特にカフェイン、テオブロミン、トリゴネリンが含まれています。
アルカロイド植物としては同じアカネ科のアカネソウ、キナ、クチナシ、他の科でもカカオやマテ、茶、タバコなどのよく知られたものがあります。
アルカロイド類は構造的にいくつかの型に分類され、また多くのバリエーションを持っていますが、そのほとんどが味覚的には苦味であるようです。
アルカロイドの植物体の内部での生成と活動はまだあまり研究が進んでいませんが、ほとんど代謝にかかわらないで塩として存在しているものと考えられています。
もしアルカロイドが自己の維持にとってはあまり有益に作用するものではないような物質ならば、その存在理由は自己を守るために外敵(摂取する動物)にたいして何らかの変化(生理的異常)をもたらすためと考えることができます。
例えば、カフェインは神経系の伝達物質に類似した組成をしていることで興奮作用を示します。このようにしてこれらの植物は食べられないよう防衛していますが、このようなものを毒といいます。
また,これを苦いと感じるのは食べる側の危険を知らせる防衛手段でもあります(カフェインはコーヒーの苦味の主成分)。
非アルカロイドでもコーヒーに含まれるクロロゲン酸類(タンニン酸など)は胃液の分泌を過剰にする作用を持っていて、やはり苦い味がします。
これも同様の理由で発達したものとされています。このような物質は植物のように受動的な攻撃・防御手段しか持たない植物に多く見つかります。
しかし人間はこれまでこうした作用を管理し、利用することを学んできました。
精製されたカフェインを多量に服用すればたしかに危険ですが、適当にコーヒーを楽しむ限りではその生理作用は有益に利用することも可能です。
そもそも一般に毒と薬とはこうして区別されてきました。薬であれば苦くても口に入れることの妨げにはなりにくいですが、コーヒーもこのようにして有用なものの列に選ばれて加えられてきたのです。

コーヒーのマメ知識

コーヒーはアカネ科の常緑樹で、生育可能地域は南北緯度25度までの熱帯、亜熱帯地方のコーヒーベルト、或いはコーヒーゾーンと呼ばれる所です。
コーヒーの生育条件は、平均気温15~30度で、気温の年較差の少ないところが良く、但し、一日の気温較差は大きい方が良質な豆が収穫出来ます。
また、年間雨量が1500~1600mmあり、十分な日照があることが望ましい条件です。
コーヒーの木は、植付けて3年目でジャスミンのような香りがする白色の花が咲きます。また、コーヒー豆の実は、2個1組になっているものをフラット・ビーンズと言い、1個だけのものをピーベリーと言います。
○コーヒーの種類
大きく分類すると、アラビカ、ロブスタ、リベリカの3種類があります。
アラビカ種の中には、ティピカ、ブルボン、カツーラ等があり、それぞれの変種、交配種にマラゴジーペ、ブラジルのムンドノーボ、カツアイ、イカツ、コロンビアのバリエダ・コロンビア等があります。
○精製方法
収穫した果実から外皮、果肉、内果皮、種皮などを除去し、商品価値を持つ豆に仕上る工程を精製と言います。
この精製には大別してウオッシュド(水洗式)とアン・ウオッシュド(非水洗式)があり、水洗式の豆は、スコールの多い気象条件の見返りとして豊富な水量を利用した処理方法で、豆がきれいに仕上がる特徴を持つています。
一方、非水洗式は自然乾燥にすることが多く、天候の影響を受け易いが、甘味が増し円熟した味のコーヒーとなります。
○産出国による規格
味には関係なく、見かけだけによる格付けが行われています.
精製された豆は格付けが行われ、多くの場合は輸出用麻袋に詰められます。ブルーマウンテンのように樽詰めされる場合もあります。
格付けは国によって異なり、粒の大きさによりスプレモ、EXと分けるコロンビアと、欠点豆の混入率によって♯2~♯8と分けるブラジル、収穫された標高によりSHB、EPWと分けるグアテマラが代表的です。
○コーヒーの味覚(甘味、酸味、苦味、うま味)
一般的に標高の高い産地で収穫された豆は酸味が強く、低地の豆は弱く感じます。
苦みは煎り豆に含まれるタンニン(3~5%)が大きく影響し、上質な物は後から甘味を感じます。
生豆に含まれる糖分が焙煎中の熱作用によりカラメル化し、コーヒー液の甘味となります。
焙煎中にタンパク質の一部がアミノ酸となりうま味が形成されます。
一般的に煎り豆の1.2~2%のエキス分がコーヒー液に抽出されます。
450gのコーヒー粉末に含まれている全ての抽出可能物資を抽出し、残ったものを最初の状態まで乾かすと、コーヒー粉末は約310gしかなく、約140gの物質が溶け出したことになります。
このことから最大約30%が抽出可能となるわけですが、全てが望ましい物質ばかりではありません。
このコーヒー粉末から望ましいコーヒーの要素となる成分を抽出し,好ましくない成分の抽出を抑えるには抽出時間のコントロールが必要で、抽出可能である140gのうち、82~100g程度に押さえることが重要なポイントとなります。
抽出時間が長くなりすぎると、悪い要素まで出しきってしまうことになりますので注意が必要です。

コーヒーの分類

一般的に楽しまれているコーヒーの原種にはアラビカ、カネフォラ(ロブスタ)、リベリカのいわゆる「3原種」があります。

アラビカ種

エチオピア南部のアビシニア高原の原産。19世紀の末まではコーヒーにはアラビカ種しか知られていませんでした。
コーヒー好きで有名なベートーベンがベニスで楽しんだのはこのアラビカ種です。アラビカ種の特徴は香味の優れて豊かなことです。生産地ごとの土壌や気候の違いによる個性が明確に表れる反面、病害や霜害に弱く、また1,000~2,000メートルの高地での栽培に適するため栽培の大規模化や効率化が難しい難点があります。
それでも味覚の面で他の種より優れているため、栽培されているコーヒーの75~80%を今でもこの種が占めています。
これまでの年月の長さと栽培機会の増加の結果、アラビカ種には70種を越える栽培変異種が発見されていて、その生産地ごとのブランド名で楽しまれています。
現在、栽培されているコーヒー豆のほとんどがアラビカ種となっており、多数の栽培品種に分類されています。アラビカの各品種はそれぞれの木がそれなりの個性を遺伝的に備えていて、それぞれ香味が異なります。

1.モ カ

イエメンやエチオピアの原種に近いアラビカ種をまとめてモカと呼んでいます。
アラビカ種には実際に多様な遺伝形が混在するのですが、原種に近いということで、他の産地とは違った捉えかたがされています。
モカの名称はイエメン南部の積出港(現在では残っていません)の名で、かつてヨーロッパ向けのすべてのコーヒーがここから出荷されていたためこの名称があり、商品名としてもよく知られています。

2. ティピカ

カリブ海にある仏領マルティニック島にモカがはじめて移植され,栽培に成功して中米の各地へと増殖されて行きましたが、このマルティニク起源の系統がティピカです。この島での栽培は跡絶えてしまい、現在でも残るのはメキシコ、エルサルバドル、ハイチ、ジャマイカなどの限られた地域に過ぎません。ティピカ種はマイルドで芳香に富み、雑味が少ないのですが、収穫量は少なく、霜や病気に弱い弱点があります。

3. ブルボン

東アフリカのインド洋に浮かぶ仏領ブルボン島(現レ・ユニオン島)で栽培されたティピカ種の変異で、この島から移植を受けたブラジルで発見されました。
ブラジルの他、グァテマラやコスタリカなどにも移植され、ティピカ種と同様にモカの原種に近く、味も香りも良好で広がりがありますが、病害や霜害に弱い欠点があります。豆の形は円形に近く比較的に小粒で、ティピカとブルボンが中南米の上質なコーヒーの主流となっています。新品種の普及した現在の生産状況ではこうした古い品種は手間もかかり貴重なものとなっています。

4. マンデリン(スマトラ)

インドネシアのスマトラ島の地域種で、マンデリン・コーヒーとして知られています。

5. カトゥーラ

ブルボンの変異種。サビ病や低温への耐性があり、樹高が低いため収穫などに都合が良くて、小粒ですが収穫量が多い利点があります。中南米で広く栽培されています。

6. ムンドノーボ (ニューワールド)

ブルボンとマンデリンの交配種。ブラジルの主要品種であり、きわめて生産性が高く、病害にも強く、味もそれほど悪くはありません。

7. マラゴジーペ (マラゴジッペ)

ブラジルで発見された変異種。種子がアラビカ種では最大であり、2~3センチにもなることがあります。大味であまり好かれていませんがもの珍しさがあります。

8. バリエダ・コロンビア (コロンビアーナ)

コロンビアで開発された品種で、もっとも生産性が高く、強い性質を持つています。香りが劣り味もフラットで苦みにクセがあますが、コロンビアの大部分を占めるまでに普及しています。

9. アラブスタ

初期のハイブリッド。ブラジルで開発され、世界中に普及して栽培されています。以上のとおり品種ごとの特性はアラビカ・コーヒーの品質を大きく左右しますが、好みにより選択するのも楽しいです。

カネフォラ種 (ロブスタ種)

ロブスタはカネフォラ種のもっとも代表的な地域種の名称です。
カネフォラは中央アフリカのコンゴ盆地が原産地です。比較的に低高度の高温多湿の土地でも栽培できること、耐病性のあること、収穫安定までの期間が3年と短いこと、収穫量も多いことなどの理由によりアラビカ種の生産に向かない土地で生産されています。
味は平坦で苦みが強い傾向がありますが、加熱や時間経過による味の変化が少なく、重量当りのエキス量もアラビカの2倍以上あるとされているので、缶コーヒーやインスタント・コーヒーの材料に多く使われています。
また抽出条件が一定でなくても一様の味が出しやすいので、パック等で売られている一般家庭用のコーヒー豆に配合され多く使われています。
豆の形がカニのハサミのように丸みを帯びているのでこの名称があります。アラビカ種とロブスター種の違いは遺伝的な違いです。

リベリカ種

西部熱帯アフリカが原産地です。高温多湿の低地での栽培が可能で収穫量も多いことから、アジアに移植されたこともありますが、きわめて苦い味から需要も伸びないままサビ病で全滅しました。現在では原産国の現地消費用と各国の研究用の栽培が主なものとなっています

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コーヒー豆の格付

コーヒー豆の格付けは各産地国ごとに専門のコーヒー機関によって行われています。これらは流通、価格、品質を管理し、研究、宣伝、統計などの ICO の加盟国としての活動を行っています。

1.産地高度

コーヒーの品質は朝夕の気温差の大きい高地で生産されるものが良質とされています。つまり実が固くしまって、酸味や香り、コクの多い豆になります。重量当りの成分量が多くなることがその根拠のようです。高度差のある中南米の産地国の格付け方法に多く採用されています。

2.サイズ

1/64インチを単位とする網(スクリーン)で選別されています。粒の大きさはコーヒーの味にはあまり関係がないと言われていますが、大粒のものは見栄えがするし、焙煎加工も容易であるため、スクリーンの大きい豆が好まれています。

3.欠点法

サンプル中の石や割れ豆、死豆、その他の欠点を数える評価法です。標準的な欠点の定義は定められていますが、適用されている基準は産地での制度により異なります。
プレミアム・コーヒーと呼ばれる商品では特別の項目を設定されることも多く、差別化が図られています。

オーガニック
有機栽培のコーヒーでメキシコ、ペルーやブラジルなど米市場で普及した銘柄の産地で盛んです。有機栽培の定義は、無機物である農薬や化学肥料を与えないことです。高価であるため手間を掛けられるという利点があります。

高地栽培
栽培高度によって品質差が生じるので、プレミアム・コーヒーの中には特別に高い地域で栽培されたものであると強調するものがあり、たいていは産地の名称で呼ばれています。特別にブランド名を付ける場合もあります。

品種限定
ブルボンやティピカなどの優秀な古い品種を売り物としています。品種名をそのまま呼称としたり、農園名で呼ばれたり、特別なブランド名を付けたりします。

技術や方法
より栽培に適した土地に灌漑施設を完成したり、機械や技術を導入したりして、新たな近代設備や技術を売り物としたもの。これは地名で呼ぶことが多く、またサンドライ(天日乾燥)のように古い手間のかかる方法を維持してプレミアムを取る場合もあります。

オールド・ビーンズ
産地でパーチメントのまま3年以上、適切に保存したコーヒーのことをこのように呼ぶことがあります。やわらかなクセのない味になると言われています。インドのモンスーンド(特別な倉庫で貿易風にさらす)もこれに似ています。生産当年物のコーヒーをニュー・クロップ、2年目のものをパースト・クロップといいます。

コーヒーの栽培と加工

コーヒーの成育条件は年間の平均気温が15~30℃(最適20℃)で年間降雨量が1,500~1,600ミリあり、いずれも年間を通じて平均的で、年ごとの格差も少ないほうがよいとされています。
土壌は必要な栄養を豊富に含んだ火山性の土地が最適で、斜面であればなおよく、このような条件を満たす土地であればどこでも栽培は可能であります。
このような気候条件は実際には南北の回帰線(23°27′)に挟まれた熱帯の高原部に一致していて、多くの部分で産業化しています。このような地帯をコーヒー・ベルト、またはコーヒー・ゾーンとも呼ばれています。
育成には十分な日照が必要で、根を痛めないために地温を上げないことが大切だとされています。
そのため周辺にバナナやソルガム、マンゴー、サトウキビなどのシェイド・ツリーを植えて、日陰をつくる必要がありこの管理にかなりの労働力が必要となっています。
収穫の方法はさまざまで、成熟したものを手で摘み取る、枝から葉ごとしごき取る、落ちたものを拾う、手でたたき落とす、農業機械で収穫するなどがあります。
急勾配の斜面では腰にロープを捲いて作業しなければならないこともあり(いわゆるモンキー・スタイル)ます。落果したものは腐敗したり異臭を持つ場合がありますので手摘みが良いとされています。
種子はふつうは2個の半球がフラットな面で向かい合う状態で育ちます。ただし枝の先端部分では一方が矮小化して1個のまるい種となります。これをピーベリー(丸豆)と呼び珍重することがあります。
精製方法は乾式法と湿式法に大別されています。
・乾式法(dry method,unwashed,natural)は古くからある方法で、現在でも大量の水を使用できない地域や小規模農園では主流の方法となっています。
ブラジル、イエメン、エチオピアが代表的なナチュラル・ビーンの産地であり、またロブスタの精製でも普通に行われています。
収穫された果実をコンクリートの乾燥場に広げて天日で乾燥させます。
果実の状態によって1~10日で黒変して外皮と果肉が固く剥離しやすい皮状になります。
この期間中は毎日よく撹拌を続け、夜間には小山にまとめてシートを掛けて夜露からまもります。
この段階での豆の水分はおよそ20%前後だそうです。こうして黒く乾燥した果実をドライ・チェリーといい、次にこれを脱穀して最終乾燥を行います。
14%以上の水分が存在すると腐敗微生物の発生率が非常に増大するため、仕上がりの含水率は12~13%が目安に調整されていてます。
・湿式法(wet method,washed) 現代的な方法で水の豊富な土地での精製に採用されています。
いまではブラジルやエチオピアなどを除くほとんどのアラビカ生産国でこの水洗式のコーヒーが生産されています。
収穫したチェリーを水槽に1~2日寝かせて未成熟果やゴミ、葉を洗い流します。
次に果肉除去機(プルパー)で外皮と果肉を種子から分離し、発酵槽で1日掛けて粘質物を分解します。
この後はまた1日、換水しながら水槽で洗い、最終乾燥で水分を12~13%に揃えられます。
水洗式で得られるのは内皮に包まれたままのパーチメント・コーヒーで、普通はこのまま保存されて、出荷時期に脱穀、機械選別、ハンド・ピック、格付け、計量、麻袋詰めなどが行われます。
乾式法(ナチュラル)はフレーバーが独特のものとなり、軟質の豆が多くコストも低くすみますが、欠点豆の混入も多くなります。
湿式法(ウォッシュト)は雑味のない単調なものとなりやすく、硬質の豆が多くなる傾向があります。
コストが高くなる反面、ハンド・ピックで取り除きにくい未成熟果(死豆)はほとんど混入しません。
どちらも有利不利な点がありますがどの方法を採用するかは産地ごとの地理的経済的事情に依存します。
どの精製方法の場合でも乾燥する行程は不可欠で最近では機械乾燥が普及しています。
機械乾燥は50℃の熱風で3日ほど掛けて行うもので、天候にも左右されず、作業期間を短縮できる利点がありますが、たいていは天日乾燥との併用です。
コーヒー豆に含まれる脂肪成分の酸敗の速度はわずかな加熱でも急激に加速するので、機械乾燥がコーヒーを熱で劣化させるという批判もこのごろは多くあり、完全なサンドライにはプレミアムの付くこともあります。

コーヒーの主な産出国

イエメン共和国
首都:サナア

日本国内輸入順位:

アラビア半島の南端に位置し首都サナア周辺は優れた農耕地帯として知られています。
栽培用のコーヒーは紀元6世紀頃、エチオピア人の侵入と半世紀に渡る占領を受けた際に、占領者によって移植されたと推測されています。 これが今日の世界のほとんどすべてのコーヒーの祖先であり故郷です。 16世紀にはじまるオスマントルコ支配とほぼ同時にコーヒーは重要輸出産品となり、19世紀にイギリス植民地となるまでの長い期間、コーヒーは種子としての輸出を禁じられていました。
その精製過程には予備焙煎あるいは煮沸が組み込まれており、豆は発芽能力を奪われていたと伝えられています。
当時の輸出積出港モカは、現在ではコーヒーの代名詞となっています。 重要な産地はバニー・マタル (Mattari, Bani-Matar)に代表される紅海に沿った山岳地帯で、栽培の歴史は古いです。


インドネシア共和国
首都:ジャカルタ

日本国内輸入順位:3位


一万数千を数える大小の島よりなる最大の群島国家で、肥沃で標高差の激しい大地、熱帯とモンスーンで知られています。
コーヒーは17世紀後半にオランダによりインドからジャワへと苗木が移植され、18世紀初期にアムステルダム輸出によって世界へのコーヒー拡散の時代が開始されました。 現在の生産量はブラジル、コロンビアに続く世界第3位にまで増えています。 インドネシアではアラビカ、ロブスタの両方が生産され、また水洗、非水洗の両手法が採用されていますが、格付けにおいては共通の基準による欠点法です。良質のコーヒー豆は地域名と豆の特徴による名称がよく使われています。 Cafe Pamでは
カロシ・トラジャ、ミルキーマンデリン、マンデリン・トバコを扱っています。

エチオピア民主人民共和国
首都:アディスアベバ
日本国内輸入順位:6位

エチオピアは国土のほとんどがサバンナ気候の高原で、コーヒー輸出が最大の産業です。 生産方式はほとんどが非水洗式ですが、一部では水洗設備を備えているところもあります。
ハラー、カッファ(ジマ)、シダモなどの大産地では中規模ながら農園が管理されていますが、そのほかは個々の農民が小規模に栽培するか、または野性のチェリーを収穫しています。
格付けは欠点法が採用されています。 エチオピアのモカは原産地のワイルド・コーヒー (それかそれに近いもの) で、味には広がりがあります。 コーヒー原産地と言われるエチオピアには16 世紀に焙煎という加工が広がる以前からのコーヒー (bunn) 利用があり、それは現在でも一部に残っています。
特にコーヒーの儀式はよく知られています。


グァテマラ共和国
首都:
日本国内輸入順位:5位

グァテマラの南半分、太平洋に接する地域はシエラ・マドレ山脈の一部をなしていて、残りの北半分のメキシコとベリーズにはさまれた部分は高原になっています。 この地形的特徴はコーヒーの生産には大変適していて、良質のコーヒーが産出されていますが、ほとんどが人手によって作られています。農園は家族経営が大半で、収穫から水洗処理までを一貫して行います。
グァテマラのコーヒーはブルボンかその変種が多く生産されています。主要な産地は多数ありますが、高度差による品質の違いで名称が付けられていることが多くあります。 サン・マルコス、ケサルテナンゴ、スチテペケス、サンタローサ、チマルテナンゴ、エスキントラ、アルタ・ベラパス(コバン)、アンティグア・・・.などですが、品質的に平均化してしまった現在ではこれらの事実上の違いは高度差くらいです。
等級は高度差のみによって付けられています。SHBは最高級品で4500フィート以上の産地で生産されたものです。


コロンビア共和国

日本国内輸入順位:4

コロンビアは大部分がアンデス山脈の北端部分に属し、1,000m以上の山脈または高地で、気候は7~18℃に安定した常春です
アンデスの三つの尾根が並行し、かなり凸凹していて、東南部は平地でアマゾン川に接しています。
土壌は全体的に肥沃で弱酸性。斜面地が多くて水はけも良好です。コロンビアは世界でもっとも重要なコーヒー産地のひとつです。産出量はブラジルについで多く、相対的に需要も多くあります。 適度の酸味とコク、バランスの良さから単品でもブレンドでも個性的なコーヒーを作るのに重宝します。
不作の年などはコロンビア・コーヒーはもっとも手当の難しいコーヒー豆のひとつです。
かつて北部では上質なコーヒーの大産地として有名でしたが、品種改良の進展による味覚面での品質悪化が問題となってきているといわれます。しかし古くからの産地である南部の地域における小規模な農園では伝統種であるティピカ種が今でも多く残っていて、かえって高い評価が付いているほどです。
コロンビア・コーヒーはすべてウォッシュト(水洗式)です。農園ごとに収穫、果肉の除去、水洗処理、乾燥が行われています。
選別は比重選別とハンドピック、スクリーン選別が行われ、スクリーン17以上を80パーセント以上含むものをスプレモ(SUPREMO)、14以上の無選別品をエキセルソ(EXCELSO)と格付けしています。


ジャマイカ

日本国内輸入順位:

ジャマイカは、北カリブ海に位置する島国で、気候は熱帯に属しています。
北部の珊瑚砂の海岸、海岸線を分断する険しい山岳とそれをとりかこむ森林、細流、湿地帯と肥沃な土地に恵まれ、観光を最大の資源としています。
コーヒーはイギリスによるプランテーションの時代から継続されています。古くからの木を保ち、手作業で収穫し、丹念に選別し、さすがは最高のブルーマウンテンというイメージが根強くあります。
ブルーマウンテン (BLUE MOUNTAIN) は山地であるブルーマウンテン地区の一定高度(4,000 フィート)以上のものに与えられる商標です。
ブルーマウンテンにはNo.1, No.2, No.3, triage がありますが、本来は国内で使用されるような最低規格の triageが潤沢に日本に輸入され、また使用されているのは残念なことです。本来の輸出規格品は No.1, No.2 であり、No.1 は SCR 18 となっています。 ブルーマウンテン地区の精製工場のWALLENFORD は、高品質との評判が高く人気があります。他にブルーマウンテン地区外のコーヒーとしてハイマウンテン (HIGH MOUNTAIN)、プライムウォッシュト (PRIME WASHED)、ウォッシュト (WASHED) があります。


タンザニア連合共和国

日本国内輸入順位:7


タンザニアはアフリカ中央の東岸に接する高原部 (タンガニイカ) にあり、気候は熱帯性の多湿な湾岸部とサバンナに支配される内陸部とがなだらかにつながっています。
また北東のケニア・キリマンジャロから南部に伸びた山岳部の斜面地は、十分な降雨が見込める農耕地帯となっていて、タンザニアはこの地域での耕作がほとんどの生産高を占める農業国です。
コーヒーがもともとわずかながらも自生していたことからもコーヒーの生産に適した土地であることがわかります。銘柄としてはキリマンジャロ・コーヒーが有名です。
格付けについてはサイズと品質によって行われています。サイズはAAが一番大きく、品質はFINE が最も上質とされています。栽培されている品種は自生のモカではなく、ドイツの植民地時代に移植されたブルボン系の苗木の子孫です。


パプア・ニューギニア

日本国内輸入順位:12

ニューギニア島東部を中心としたオーストラリア北部の群島国家。気候は熱帯であり、雨期と乾期がきわめて明確に分かれています。
温暖でコーヒーの栽培にはきわめて適していて、栽培地では一般的にブラジルなどで開発された優秀な苗木を購入するか、近隣の栽培国からの移植を行っていますが、ニューギニアではジャマイカのブルーマウンテン地区からの種子の導入を行っています。
このためインドネシアやアジアのほかの国々とはタイプの違う独特のコーヒー生産が行われ、栽培品種は大半がアラビカ種です。精製方法は水洗式で、格付けはサイズと欠点、異物の混入率で決定されています。


アメリカ合衆国ハワイ州



有名なハワイ・コナは火山西部の斜面にある海抜500フィート以上の地域の一帯で栽培されています。
気候的には極めてコーヒー栽培に適した地域で、斜面では午後の強い日差しはやわらげられ、雨は適切に降り排水能力も優れています。
品種はグァテマラ産のティピカ種です。ハワイアン・コーヒーの格付け基準は欠点法でExtra Fancyが最上級となっています。

ブラジル連邦共和国

日本国内輸入順位:1

地形的には高い山が存在せず、600~1,000mの高地と平地が広がり、気候は大部分が熱帯に属しています。内陸部は肥沃なカンポ・セラード(森林サバンナ)、南部のパンタナル地方は低湿サバンナ、北部はセルバ(低木森林地帯)となっています。
コーヒーの精製には水洗処理に必要な大量の水の確保が難しく、伝統的な乾燥式が主流で、ナチュラル・コーヒーの代表的な銘柄となっています。
ブラジルの栽培品種はブルボン系が大半で、味はやわらかくクセのない中性的なものが多くを占めています。
最大の人口と積出港サントスをかかえるサン・パウロは古くから開発が進み、かつては栽培の中心地であり、生産量とよい品質の両立する土地でありました。
ミナス・ジェライスはサン・パウロの北部につながる州で、連邦地区ブラジリアにも接しています。サン・パウロ側の一部での栽培が行われてきましたが、大霜害のあとは内陸部セラード地帯の開発が国家事業として推進され、温暖で霜害の危険が少ないことと、最新の灌漑設備や栽培技術が導入され品質面、生産量でも最大の生産地となっています。
格付けの基準はタイプ、サイズ、カップの複数が採用されています。完全なコーヒーは存在しないという意味で NO.1 はありません。


ベトナム社会主義共和国

日本国内輸入順位:2

ベトナムでの栽培種の大半は戦後に中央アフリカから導入されたロブスタ種です。
これは輸出産品として生産されるものであり、大規模工場で水洗精製されています。アラビカ種は栽培初期にアナンから持ち込まれたものや後にインド、中国から輸入したものの子孫で、さらに遡ればこれらはキューバ、ブラジルに由来するものです。
生産量は少なく、まだ輸出段階ではないとされていますが、近代農場での生産はすでに軌道に乗りつつあります。輸出と国内向けを合計した全体の生産量は非常に多く、インドネシアを抜いて世界第三位となっています。
ベトナムでのコーヒーの飲み方は独特でベトナム式とも呼ばれています。真黒に煎りあげたものを、今日では他では見られなくなったような旧式の金属フィルターで濃くドリップし、それを加糖練乳と半々で飲用します。


メキシコ合衆国

日本国内輸入順位:14

北米南部の高原と砂漠の国土を持ち、オーガニックコーヒーの生産地としても有名です。

中華人民共和国

日本国内輸入順位:17



コーヒー栽培の歴史の新しい国。1920年にインドネシアよりロブスタを移植し、1950年にはアラビカを導入。極く小規模で栽培試験を続けています。
栽培は北回帰線直下の雲南が中心で海南、上海にも施設があります。味は個性に乏しく平坦です。

カール店長 紹介

カール紹介はじめまして
おじちゃんと一緒に、茨城県から車で一時間ちょっとをかけて、7年間出勤。
お客様の気配を、誰(おじちゃん、おばちゃん)よりも先に察知し、
いち早く玄関までお迎えにあがるのが得意です。
誕生日は、5月3日です。


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