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コーヒーについて

コーヒーは、アカネ科のコフィア(コーヒーノキ)属の常緑樹で、この種子を加工することで得られる飲料のことを言います。
加工は精製、焙煎、粉砕、抽出など、多段階の工程を必要とします。独特の芳香と複雑な味覚が魅力であると言われています。
コーヒーの生豆の成分は水分、油脂、蛋白、炭水化物、灰分、不揮性酸、アルカロイドですが、化学物質の名称を並べればその種類は数百にも及びます。
さらにそのうちの10%程度はいまだ不明の成分と言われていて、焙煎過程での化学的な変化はさらに複雑に絡み合って、完全に把握することは困難となっています。
もちろんすべての成分がコーヒーの芳香や味覚の原因であるわけではないのですが、コーヒーの人工的な合成はほとんど不可能だといわれています。
コーヒーはアルカロイド含有植物のひとつとして知られています。アルカロイドは「植物に生成し、窒素を持つ、塩基性(つまりアルカリ) の物質」の総称でですが、コーヒーには特にカフェイン、テオブロミン、トリゴネリンが含まれています。
アルカロイド植物としては同じアカネ科のアカネソウ、キナ、クチナシ、他の科でもカカオやマテ、茶、タバコなどのよく知られたものがあります。
アルカロイド類は構造的にいくつかの型に分類され、また多くのバリエーションを持っていますが、そのほとんどが味覚的には苦味であるようです。
アルカロイドの植物体の内部での生成と活動はまだあまり研究が進んでいませんが、ほとんど代謝にかかわらないで塩として存在しているものと考えられています。
もしアルカロイドが自己の維持にとってはあまり有益に作用するものではないような物質ならば、その存在理由は自己を守るために外敵(摂取する動物)にたいして何らかの変化(生理的異常)をもたらすためと考えることができます。
例えば、カフェインは神経系の伝達物質に類似した組成をしていることで興奮作用を示します。このようにしてこれらの植物は食べられないよう防衛していますが、このようなものを毒といいます。
また,これを苦いと感じるのは食べる側の危険を知らせる防衛手段でもあります(カフェインはコーヒーの苦味の主成分)。
非アルカロイドでもコーヒーに含まれるクロロゲン酸類(タンニン酸など)は胃液の分泌を過剰にする作用を持っていて、やはり苦い味がします。
これも同様の理由で発達したものとされています。このような物質は植物のように受動的な攻撃・防御手段しか持たない植物に多く見つかります。
しかし人間はこれまでこうした作用を管理し、利用することを学んできました。
精製されたカフェインを多量に服用すればたしかに危険ですが、適当にコーヒーを楽しむ限りではその生理作用は有益に利用することも可能です。
そもそも一般に毒と薬とはこうして区別されてきました。薬であれば苦くても口に入れることの妨げにはなりにくいですが、コーヒーもこのようにして有用なものの列に選ばれて加えられてきたのです。

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